【実践コラム】私募債について

ある関与先様から私募債について相談がありました。取引金融機関から私募債を発行しないかと提案があったようです。

 

私募債とは、平たく言えば借入とあまり変わりはありませんが、借入の仕組みが一般的な融資と異なります。一般的な融資は、金融機関が預金等で集めた資金を、金銭消費貸借契約に基づき融資金として受け取るのですが、私募債は、自社で有価証券を発行し、それを相手方に直接購入してもらう仕組みとなっています。一般的な融資を間接金融、私募債の発行等を直接金融という言い方もします。

 

私募債のメリットですが、そもそも私募債は財務内容の良い会社しか発行できません。金融機関から私募債の発行を提案されたという事は、金融機関が財務内容について一定の評価をしているという証です。また、私募債の発行は、新聞や金融機関のホームページに掲載されることもありますので、対外的に優良企業であることをアピールすることができます。余談ですが、私募債を発行すると金融機関が盾などの記念品をプレゼントしてくれます。その記念品を応接室に飾ることで、信用力が上がると考える経営者様もいらっしゃいます。

 

また、私募債は返済方法が期日一括であるケースが多く、毎月の返済がないため、期日まで調達資金を有効に使うことができるというメリットもあります。

 

一方でデメリットですが、一括返済やリスケジュール等、不測の事態に対して柔軟性が低いという点があります。一般的な融資と違いますので、当初の条件を変更する場合は、違約金が発生することもあります。

 

さらに、調達コストを考えると、私募債は決して有利とは言えません。金利自体は低く設定されていても、別途、社債発行に関わる手数料が必要になります。この手数料が決して安くはない金額ですので、優良企業であれば、一般的な融資の方が調達コストは低いかもしれません。

 

私募債による調達は、調達コスト等の実利では一般的な融資に劣ることが多いです。しかし、より多くの資金を調達したいとお考えの経営者様や、ビジネスの基本は信用であり、私募債の発行が信用補完になるとお考えの経営者様にとっては、一考の余地があると考えます。

 

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